オジーのバケツナイト

  「ローリングストーンマガジンなんて申し込んだの?」鼻水をたらしながらカミさんが郵便物をボクに渡す。機嫌が悪い。まだアノ事を根にもっているのか?しかし身に覚えが、、、あ、そうだ、今世紀最大のお買い得コンサート、”Ozzy&Slash”をチケットマスターで購入すると一年間購読無料!
なんてのがあった気がする。送られて来た雑誌をペラペラとめくると,小さなコラム”アスク・ドクター・オジー”。オジーが読者の相談に答えるコラムだが、なぜかシモネタが多い。
読者の相談その1:「28歳の独身女性より。ポルノサイトがやめられなくて困ってます。私は異常?」
オジーの答え:「獣姦でない限り普通です!」
読者の相談その2:「新婚です!妻が子供をつくりたがって困ってます。」
オジーの答え:「犬を飼いなさい!それで一年はごまかせます。」
うみゅー、脳みそのどの部分を使えばこんな発想が出来るんだ?
第一いつからドクターになったんだ”プリンス・オブ・ダークネス”。62歳になったとは言え、オジーあなたは変わらない。ボクは二月のはじめに観て来た、”Ozzy&Slash”コンサートを思い出していた。あれはすごいコンサートナイトだった。Ozzy&Slash!コンサート!すごい響きじゃないか!なにがすごいかって?だってオジーを買うとスラッシュが、ついてくるんだぜー!
北米ツアーの皮切りはユニバーサル・スタジオの中にある。ギブソン・アンフィ・シアター。「使用料の高い施設でのショーは定刻に始まる。」のセオリー通り、超豪華前座バンド、スラッシュの演奏は夜8時にはじまり、きっかり50分で終わった。さあオジーのスタートだ!
オープニングは”バーク・アット・ザ・ムーン”。”プリンス・オブ・ダークネス”、オジーはいつもの黒装束 右となりには若いギタリストのガスGベースはブラスコ、ドラムスはトミーとオズ・フェストと同じメンバーだ。ニューアルバムを出したといえ、古い曲を演奏する。”パラノイド””アイアンマン”
サバス時代の曲になると、観客の興奮は極限に達する。隣のサバスTシャツの太ったおやじもノリノリだ。一緒に”ファ★ク・オジー”と叫んでいる少年は息子か?良い音楽は受け継がれるというが、バカの因子も受け継がれるワケだな。オジーライブにかかせないのが、バケツ攻撃だ。
歌うのに集中すればいいものを、彼は観客にバケツ水を浴びさせては、嬉しそうにしている。オジーのシャウトとバケツ攻撃ですっかりヒートアップしているアリーナ席、ふと隣をみると、ナイアガラの滝のように鼻水をたらしたカミさんが泣きながら叫んでいる、「早く帰ろうよー!」
しまった、彼女には言ってなかった。オジーを買うとスラッシュがついてくるこのコンサート、スラッシュの汗がとびかう”Slash Wet Zone”は嫌がおうにも“Ozzy Soak Zone”になるのだ。しかも今回は散水ホースまで用意されている。
しこたまオジーの噴射攻撃を浴びたカミさんは風邪をひき、ケータイも壊され、現在にいたる。
今思えば、もう少し新曲が聞きたかった。アルバム”スクリーム”ボク的にはスキだ。ギリシャ出身のガスG、不思議な音階を持ってる。
ステージでは、歴代のギタリストのツボを押さえた演奏で、高年齢ファンを喜ばしてくれたが、彼らしいギターも聞いてみたかった。若くして他界したギタリスト、ランデイー・ローズ。オジーにはいつも彼の影がつきまとう。”Past Tastes Better than Future”思い出は未来より甘い。でも、せっかく生きてるんだから未来に生きようぜ、ボク達はさ!未来といえば、こちらでは有名な宮沢ゆうとクンという日本人少年がいる。
10歳くらいの男の子で、”クレージ・トレイン’’を完コピ。
オズ・フェストではオジーの隣でギター弾いているんだぜ!
ガスG危うし!今頃、ガスはゆうと君にギタリストの座を奪われるんじゃないかとヒヤヒヤしてるかも、
レインボーのボーカルみたいにね、ハハハ!
じゃ、またな!